2014.03.08(Sat)
2014.03.08(Sat)
昨日の偽ベートーベンの記者会見には呆れ果てた方も多いと思います。
彼はペテン師なので擁護するつもりはありませんが、
ここまで嘘八百を平気で言ってしまう彼の人間性の根底には、
かなり深くて重いコンプレックスがあるのは確かだと思います。
「自己愛性人格障害」ってご存知ですか?
職場でも口を開いたら自慢話しかしないようなうざい人っていますよね。(笑)
幼少期に兄弟の中で自分だけ親から愛されていない・冷遇されている
っと感じながら育ったり、
人間性や存在そのものを否定されるような言葉を浴びせられて育った人は、
ひどい場合は「自己愛性人格障害」になります。
その真逆に親から過剰に褒められ過ぎて育った人も自己愛性人格障害になります。
幼少期に大切な人格形成をなされる土台の基礎部分が欠落したまま大人になった人です。
その不安定さを埋めるため、
本人は、「自分は優れていて素晴らしく特別な存在」だと思い込まないと生き辛く
反面、背後には茫漠たる自己不信と巨大なコンプレックスがあり、
ありのままの自分を愛することができないので、人生に様々な困難が生じます。
特に顕著なのが「自分を飾る為の嘘」が特徴的です。
その他の傾向には
・自分の業績や才能を誇張する
・自分は特別に優れた人間であると思いたがる。
・虚言癖
・過剰な賞賛を求める
・自分の本当の弱みを見せれない人、負けを認められない人
・プライドが異常に高い
・社会的成功者・有名人の知り合いだとか言いたがる。
・表情や立ち振る舞いがわざとらしく演技くさい
・自分より劣っている人に対しては高慢な態度を取る。etc
当然人間関係のトラブルも多く
ご本人も気の毒ですが周囲もこの人に振り回されます。
特に自分を飾る為の嘘は大変多く罪の意識も無くやっています。
しかし第三者から見ると非常に不愉快、かつバレバレで
ある程度付き合っていると「アレ?嘘ついているな」って分かるんですよね。
こういう人のブログやフェイスブックを見ても見栄はりの嘘がてんこ盛りで、
第三者は全体像を眺めるのでなんとなくウソは見えています。
でも、本人は全くと言っていいほどバレている事に気がついていません。
結果、いつかは崩壊が起こります。
どうやっても悲哀の人生を歩むことになります。
幼少期にさかのぼって問題を解決する必要がありますが、
本人は幼少期を見るのは地獄を見るような苦痛と恐怖があるのでなかなか難しいようです。
そもそもカウンセリングしても
やっぱりウソをつくので真実を辿っていく事さえ困難です。
偽ベートーベンは人格障害だけだったら
まだ可哀そうな人かも!と思えたけれど、
悪質なペテンをやってますから同情の余地も無いです。
職場の上司の自慢話が始まったら、その後ろには
「自分の事を認めて欲しい」という悲痛な叫びが根底にあります。
ある意味可哀そうな人だと理解してあげて下さい。
嘘を積み重ねた人生の先に明るい幸せがあるはずもなく、
本当の自分を真正面から逃げずに自分で認める必要があります。
「理想の自分」であり続けようとせず、「ありのままの現実の自分」
に正面から向き合わなくてはいけません。
しかしそれがなかなかできない人なのです。
嘘の代償は大きかった。
っと感じた昨日の記者会見でした。